適切な投稿タイトルの付け方

同じ作業をするにしても、ちょっとしたコツを知っていると大きく結果が変わってくるものがあります。ネットでの情報配信におけるタイトルの重要性です。

記事を投稿する時に一番注意が必要なのはタイトルです。
検索からの流入を期待する場合、ます検索エンジンにはタイトルしか認識してもらえないぐらいの気持ちで良いかと思います。

タイトルの最初の32文字が検索対策として重要(といわれている)

例えば何気なく

「委員会報告」

とタイトルをつけてしまった場合、この記事が今後人に見てもらえる可能性は低くなります。
これを

「防災委員会報告」
「千代田区防災委員会報告」
「千代田区防災委員会報告インパルス消火銃購入について」

などと具体性が増すつれ、検索される可能性が上がります。後から見てもらえる可能性が上がるということです。地域名や検索されやすい固有名詞などを含むからです。ただし長ければ良いと言う訳ではありません。検索エンジンに認識してもらえるのは最初の32文字だけなどという情報もあります。

しかし、タイトルは検索エンジンのためだけのものではありません。Twitterでのタイムライン表示時や他サイトに転載されたときの見出し等、あらゆる場所に露出しそれがアクセスの可能性になります。人が見て伝わることを優先し、かつ具体性と簡潔さを優先しましょう。しかし、あまり長いものは人間が見ても認識しにくいので、極力32文字以内程度にしておくという方針で良いでしょう。

そのような事を考慮すると、記事のタイトルを
「ご無沙汰しておりました」とか「やや!一大事発生」などと付けてしまった時点で、検索という観点からいうと価値がなくなることがお分かりいただけると思います。

これは芸能人などがブログとSNSのみで情報発信するスタイルに最適化されたもので、公開したまさにその時だけ閲覧されればよい、その時クリックしたくなる、見たくなる表現というものに特化されています。「続きはCMのあとで」「このあと驚愕の事実が」と同じ発想です。

芸能人のブログはエンターテイメントであり情報源としての価値はゼロなので、情報の蓄積や検索性など考慮する必要はありません。ネットという形態で発信されていますが、実際はTVやラジオとまったく同じ形式なのです。芸能人の様な(国会)議員→その様な議員を尊敬するネット活用に積極的な(地方)議員が真似る→ネットに詳しそうなあの議員がやってるので、私も(あのように)やらなくちゃと。。。いう感じで広まっています。

議員の中には具体的な情報を出したくないという方が大勢いる様です。正確な情報を出すというのは実は非常に大変な作業で、またリスクも多く、それよりは昼ご飯のブログでも書いていた方が。。ということもあるかと思います。計算ずくでおこなっているのであれば良いのですが、単純になんとなくというのであれば、自分のポジションなどを考慮し路線を再考した方が良いかと思います。(とくにアメブロなどを利用している議員は要注意です)

タイトルには地域を示すキーワードを入れる

例えば以下の様なイベントを告知するとします。

糖尿病予防と健診を受けようキャンペーン

平成〇〇年11月5日(木曜日) 午前10時~午後4時
HbA1cの測定や糖尿病についての小噺など、楽しく興味深いイベントです。
区民の5人に1人は糖尿病有病者または予備群であり、糖尿病は身近な病気です。ぜひ会場にお越しください。

★健康落語
糖尿病についての小噺と古典落語です!
時間:午前11時~11時30分
講師:橘ノ円満(たちばなのえんまん)氏

★ 糖尿病と健診に関する展示多数
場所:生涯学習センター 1階アトリウム
【主催】台東区

議員の方にどのようなタイトルをつけますか?と質問したところ、
「糖尿病予防健診のお知らせ」
とお答えいただきました。
検索されることを意識して「糖尿病予防」というキーワードをいれたとのお答えです。

良い方向ですが、残念ながら、「糖尿病予防」というキーワードは大きすぎで地方議員のサイトがここに引っかかる可能性はありません。仮に表示されたとしても、台東区のお知らせに九州の方が反応されても困るだけです。
地域を明確に定めることにより、逆に日本中の他の地域から事例としての参考資料としての価値も高まります。
多くの場合議員サイトは検索時に競合より上位に表示されることに対して貧弱です。商用にも利用されるような大きなキーワード単体での表示はあきらめて、ローカルなキーワードを狙います。

地方議員が狙うべきキーワードは月間検索数50以下の超ローカルなキーワード

この図はGoogleアナリスティックに表示された、東京都江東区議会議員のホームページへの流入キーワードです。上位は単純に議員名なので省いています。このあとも、無数のローカルなキーワードが続きますが、地域名の大切さが良くわかる結果となっています。世界中の情報にアクセスできるインターネットですが、同時に歩いて数分の場所の情報も必要とされていることに目を向けましょう。

Googleアナリスティックに表示された、東京都江東区議会議員のホームページへの流入キーワード

このようにGoogle searchコンソールを利用すると、タイトルにキーワードを含む記事が存在するだけで、意外と多くのローカルなキーワードでの流入があることがわかります。この状況は単に他に競合するサイトがないために、議員のサイトがヒットしているという状況で特別な費用や手間、技術必要なわけではありません。

地方議員のホームページは効果がないのではなく、需要に答える努力をしていないだけかもしれません。通常のSEO対策はよりボリュームの多い検索キーワードに対して上位表示するための対策をおこないます。しかし、議員サイトはそのような対策を行なう予算と手間ないということが殆どかと思われます。上位表示をねらうのではなく、流入検索用語の裾野を広げ、総量でより多くのアクセスを得るという戦略が現実的です。このようなキーワードは無数にあり、地域密着形の地方議員の得意な分野のはずです。

また、流入キーワードも議員であれば、例えば、〇〇団地などのキーワードが「お祭り」か「UR賃貸住宅の入居情報をもとめてなのか?」など瞬時に判断できるでしょう。ネット利用者がどのような地域の情報を求めているか知る上で参考にもなると思います。

Googleのサービスへの登録を正しく行い、投稿する記事が無駄無くネット利用者に届くようにしましょう。
Google アナリスティックなどの登録

この場合タイトルは

「台東区 糖尿病予防健診のお知らせ」

と地域名をいれましょう。
しかしながら、これは区のホームページでもまったく同じ様に配信されています。できれば区のホームページにアクセス頂いた方が良いでしょう。

同じ情報を配信するなら、少しでも異なった層を意識して、より予防検診を広めていきたいですね。
例えばこの、橘ノ円満氏という固有名詞(お名前)に注目しましょう。もし、この方がTVなどでも活躍し、全国区の超有名人であれば、web上のコンテンツも多数あり、議員のサイトがヒットすることもないですが、そうでなけでば、あまり競合サイトがないかもしれません。

「糖尿病予防健康落語、橘ノ円満がやってくる!台東区生涯学習センター」
とするとどうでしょうか?
生涯学習センターという施設名も入りました。検索される可能性が大きくなってます。
こちらの方が、Twitterなどのタイムライン上でも訴求効果があり、検索エンジン向けでもあります。人が見た場合を考慮すると

11/5 糖尿病予防健康落語、橘ノ円満〜

などと日付を入れた方が良いかもしれません。日付で検索されることはないので、検索対策としては32文字を超えるので、無くても良いのですが、検索対策のために肝心の人が見たとき不便では本末転倒でしょう。
このような些細な情報配信でも訴求効果があり、検索対策も兼ねたタイトルがさらっとでてくるように日々の活動報告で練習しましょう。

キーワードとして有効なのは

地名:

市、区はもとより、〇〇台、〇〇何丁目などの住所も有効です。数は少ないですがこのような町名、番地で検索する人がいるのです。

施設名:

体育館、文化ホール、劇場

学校名:

学校行事には皆様欠かさず参加していますし、同窓会などのコネクションも大切にされていると思いますので、いうまでもありません。学校名で検索すると「おやじの会」等、手作りのホームページがヒットします。学校に関するものはあまりきちんとしたホームページを持っていません。また障害者の為の教育機関、作業所なども零細な所が多く、web上のコンテンツは非常に少ないと言えます。幼稚園、保育園なども同様です。webに関するスタッフを用意する事が出来ないためだと思われます。しかし数は少ないものの常に一定の検索需要が存在します。

人名:

学長、文化人、名士、地元では有名でも、会社や組織はともかく、自分自身のホームページを持ってる方は殆どいません。競合がなければ議員のサイトがヒットします。フルネームで記載しましょう

プロジェクト名、商品名:

かつての一村一品のように行政が何か商品、食品に関わっている場合があります。時折地方紙、TVなどでとりあげられることがありますが、そうなると急に検索されます。

行政の定期行事、お知らせ:

政務活動費などの兼ね合いで議員のホームページは純粋に議員の活動情報だけを載せるべきという指摘があります。また、様々な行政の活動を、自分の実積の様にホームページに記載することも問題視されています。しかし、実際にアクセスを集める手段として、行政の配信情報を補足することは効果があります。多くの自治体では終了したイベントの案内を削除する方向にあります。これは日付を間違って市民がアクセスしていくること、問い合わせを行なう事を防ぐためと職員に伺ったことがあります。

検索キーワード

自治体のホームページによる情報配信は終了したものを削除する傾向がある。誤アクセスを防ぐ意味はあるが、過去の情報が参考になるケースもあるので情報としては存在した方が良いだろう。

ページが存在しない

検索結果には表示されているが、ページが存在しない

行政のホームページはアクセスも多く、検索結果も上位表示されますが、そのページが存在しないとなると、それ以外のサイト、つまり、同じコンテンツの内容を持った議員のサイトにアクセスがいく事になります。実際の様子などを合わせて紹介する記事であれば、情報として訪問ユーザーへの利便性もありますし、議員の活動か否か?という問題もクリアできるように思います。

時事ニュース:

全国的な時事ニュースでも地域が関係するものであれば、地域名を同時にタイトルに含める事によりアクセス増加を狙えます。ICT教育、民間の図書館運営問題、学校施設の老朽化や環境、防災対策などです。地方議会でも予算などが発生するものの方がアクセスが大きくなります。一方同じ、時事ニュースでも憲法、防衛、歴史問題などは様々な学者、学術団体や個人ブログでも取り上げられ、そちらとのアクセスの競合となるため、あまり地方議員のサイトはヒットしてきません。その様な情報配信に特化したサイトが有利になるので、地方議員のサイトで扱うにはあまり適していません。

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